Categories: 競馬日記

外国人騎手についての感想

こんばんは。

ドステです。

今回は、外国人騎手について、考察というか、思うところを書いてみたいと思います。

外国人騎手にも、その実力がピンキリあると思うのですが、この度短期免許でやってきたR.ムーア騎手、スミヨン騎手は、まさに折り紙付きの実力を誇っていると考えられます。

レースぶりや騎乗スタイルなどに、喧々諤々の議論があろうかと思いますが、こと騎乗馬の1着入線という観点で考えると、彼らが超一流ということは間違いないと思います。

特に、重賞やGⅠなど、大舞台では彼らは目の色を変えて勝ちに来ますから、迫力が違うという感じも受けます。

傾向として、彼らに共通しているのは、①外枠だろうと内にねじ込ませ、距離ロスを少なくする、②閉じ込められても多少(時に物凄くw)強引に割って出てくる、③脚を持続させることに長ける、他にもあると思いますが、私的に重要だと思うのはこの3点です。

これらが最も有利に働く脚質、すなわち先行あるいは好位、このポジションを取った時に、彼らの騎乗は最大限に驚きを与えてくれます。

彼らが騎乗したレースで、大外一気というのは少なく、先行したにせよ脚を溜めたにせよ、そこから来るかというくらいの馬群を割って、出きる限り内埒に近い位置、少なからず強引に抜け出してきたというレースぶりが多くを占めている印象です。

そのせいもあって、審議の対象となることがままあり、このダーティな騎乗ぶりが日本人の気質と噛み合わないこともあると思われ、議論を度々巻き起こします。

個人的には、競馬は事故が起こらないようフェアにのってほしいと思うものの、昨今のレース審議の基準を考えると、多少強引で危険な騎乗を騎手がしても馬の入線順位が変わらないというのであれば、彼らの強引な騎乗を馬券に考慮せざるを得ません。

逆にいうと、彼らがあれだけ強引で危険な騎乗をしているのは、周りの騎手や関係者は恐いと思ったりすると想像するのですが、彼ら自身はそれが当たり前というか、凱旋門賞の超密集状態の馬群を見れば分かるように、普通の感覚なのではないかとすら思わせます。

だからこそ、あれだけ内に拘った騎乗をしてくるのだと思います。

日本人騎手で内に拘るのは、岩田騎手や内田騎手などの地方勢、最近では浜中騎手や若手騎手の一部なんかも積極的に内を狙っているようにも見えます。

元来、競馬も人間の陸上競技と一緒で、前を走った方が有利、インコースを通った方が有利というのは自明の理のはずですから、最も勝つ確率が高いのは、先団内を通る好位馬、のはずです。

それを常に、馬の脚質を少しくらい無視してでも狙っていく、これが外国人騎手の特徴に見えます。

その中でも、R.ムーア騎手、スミヨン騎手は別格と言えます。

この二人に関しては、乗っている馬の関係で軸にはできないにしても、ヒモには押さえておかないと、痛い目を見たというのは、私だけではないでしょうw

これは先日の天皇賞でのルメール騎手に関しても同様ですが・・・。

逆に、弱点というのもあると思います。

それは、上記のように強引なまでにポジションを取りに行ったり、抜け出しを図るという点が、そのまま表裏一体、弱みになる場合もあるということだと考えます。

つまり、ポジションを取りに行くということは馬を強引に持っていくということであり、馬と喧嘩をしやすいということでもあると言えます。

それでも彼らは馬を強く御すので、ある程度には収める訳ですが、そういうことで気性の荒い馬、折り合いに難がある馬では、びっくりするくらいに凡走したり、期待したような良い騎乗が見られないことがあります。

また、抜け出しを図ってもどうしても抜け出せなかった、ということも弱点になってしまうことがあるでしょう。

しかし、これら弱点よりも、強みの方が勝った時には目立つので、彼らに対する期待は大きくなると思います。

日本人騎手は、どちらかというと馬の気持ち優先、馬の個性を活かし、折り合い重視というのがスタンダードに思います。

こういった騎乗にも良いところが沢山あると思うのですが、日本人騎手のスタンダードな乗り方で結果が出にくい馬に外国人騎手が乗った時に、騎乗方法が異なるが故に良い結果が出ることがあるのではないかと思います。

そうなると、外国人騎手があたかも技術的に優れているというように見えます。

実際には、どちらも一長一短だとも考えられると思います。

なので、凄く乱暴に単純化した言い方をすると、究極的には両方の乗り方を馬やレース展開に合わせて自由自在にこなせる騎手というのが、最も優れた騎手ということになるのではと思っています。

それが簡単にはできないというのはプロの騎手の方たちを見ていれば、すぐに分かることですが・・・。

GⅠや重賞に出てくる馬の力というのは、競馬ファンが考えているほど差が大きくないということも結構ある訳で、そうした時にあとは何が勝敗を分けるかと言ったら、物理的に言えば距離ロスの多寡、位置取りの有利不利、直線でしっかり加速できたかどうか、こういった要素だと思われます。

だとすれば、外国人騎手が行う騎乗が功を奏することが多くなってくるのも、当然ということになるのだろうと思います。

日本人騎手でも、「流れに乗れれば」というようなコメントをすることがあるように、上手いこと展開が向けばそういう騎乗を行うと思います。

外国人騎手は、自分で馬を多少強引でも持っていって、流れが向かなくてもそういう騎乗をする、こういう騎乗スタイルの違いがあるように思います。

なので、私的には、外国人騎手、特にその中でもトップクラスの腕前を持つR.ムーア騎手とスミヨン騎手は、馬券的には買い、ということだと考えています。

dosute

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