さて、資金分配方法の②追い上げについてです。
この方法は、競馬だけでなく、カジノでよく行われているルーレット、各種ブックメーカーで行っている色々な賭けなど、ありとあらゆるベット方式のギャンブルで有名です。
正式名称?が、マーチンゲールの法則と言います。
ギャンブルに手を出したことがある人なら、ほとんどの人が知っているであろうという、大変メジャーな資金分配方法です。
というのは、追い上げの魅力的なキャッチコピーが、「絶対に負けない賭け方」というセンセーショナルなものだからです。
確かに、理論的には絶対に負けることがありません。
あくまで理論的にはw
追い上げの分配方法は、至ってシンプルです。
任意の賭け金から始めて、外れる度に賭け金を倍にしていくというものです。
すると、いつかは必ず当たりますので、その当たった時点で、一気に負け分を取り返すことができるのです。
ルーレットで例を考えてみましょう。
金額は100円から、オッズが2倍のところにひたすら賭けつづけるという条件で、始めてみます。
100⇒×、200⇒×、400⇒×、800⇒×、1600⇒×、3200⇒○ (^^)/
トータルで賭けた金額は、100+200+400+800+1600+3200=6300円です。
一方、払い戻しは、3200×2=6400円です。
なんと、差額100円とはいえ、勝っているのです!
・・・すくねー!w
反対に、スゲー!
と思った方もいたかもしれません。
私も最初はスゲー!と思いました。
しかし、均等買いの記事でも書きましたように、連敗はつきものです。
では、100円から賭けはじめたとして、30連敗する例をシミュレートしてみましょう。
100⇒×、200⇒×、400⇒×、800⇒×、1600⇒×、3200⇒×、6400⇒×、12800⇒×、25600⇒×、51200⇒×、102400⇒×、204800⇒×、409600⇒×、819200⇒×、1638400⇒×、・・・( ゚Д゚)
ふう・・・。
もういいでしょうw
お分かりですね?w
今ので15連敗、まだ30の半分です。
ちなみに30連敗したら、賭け金は約500億円になりますwww
500億円はともかく、15連敗で1600000円以上だなんて、そんな金額を賭けられる訳がないですよね。
もし賭けたとしても、オッズが一気に下がって、1.0倍、元金払い戻しとなるだけです。
ということで、追い上げというのは、人を破滅へと導く資金分配方法なので、取扱いには十分に気を付けてください。
では、連敗しにくい複勝ではどうでしょうか。
実は、追い上げのもう一つの欠点として、オッズが2.0倍以上でないと負け分を取り戻せないというものがあります。
これは、追い上げが賭け金を2倍ずつにしていくというルールを設定していることと関係していますが、細かい説明は避けます。
ちなみに、ルールを負けたら1.5倍ずつにするなどにして賭け金を抑えようとすると、必要なオッズもどんどん上がっていきます。
そうすると、的中率が悪くなって、連敗数が増えて・・・とバランスを取るのが難しくなっていきます。
ただ、そうした追い上げのルールを色々と改変して、より競馬向きにしている資金分配方法を考えている人々もいます。
ネット上や書籍で探してみるのも一つの手かもしれません。
ただし! それらの多くは怪しげなものですので、取捨選択は慎重に、自己責任でお願いします。
この追い上げという方法は、当たった時に負け分を取り戻すという性質の賭け方です。
ですので、大きな額を賭けたところで、実のところ、大したプラスにはなっていません。
最初のルーレットの例を考えてみてください。
結局、プラスの差額は、100円でしかありませんでした。
得られる金額は100円程度で、リスクは何十万、何百万と損失する可能性がある・・・。
何と恐ろしいのでしょうか。
また、賭ける額が大きくなってくると、人間、正常な思考ができなくなってきます。
机上の空論をその通りに実行することは、まず不可能ですので、そういう意味でも、追い上げ馬券は、やめておいてください。
それよりも、次の記事で紹介する追い下げの方が、遥かに実用的ですので、ぜひぜひご覧になってみてください。